たとえば「これは安い2LDKだ!」とネットで見つけて実際に見てみたら洗濯機が外置きだったりと不思議に思う方もいるのではないでしょうか?ここでは新婚さんに人気の2LDKとシングル向け、ハイクラス向けの1LDKについて記載しています。
@2Kから2DKそして2LDKへ ファミリータイプは日本の家族の歴史そのもの >>
A現代的な間取りの「○LDK」とは (2DK・2LDKの違い)
Bシングルタイプの歴史@ バブルの遺産 「1R」 と 二人のための 「1DK」 >>
Cシングルタイプ編A 昭和の高度成長期を支えた東京の「下宿」暮らし >>
■ 最も現代的な間取りの「LDK」とは?
当社にご来店の方で、「2K」について、「僕はキッチン2つはいらない」と言う方が実際にいてビックリした経験があります。
皆さんはそんな事はないと思いますが、「LDK」とは、L、D、K、
Living (居間・リビング)とDinning(ダイニング・食堂)と
Kitchen(調理場・キッチン)の略称です。
つまり、それら全ての機能が集約されているスペースと言う事です。
当然にLDKは賃貸でも12帖クラス以上のスペースが必要となります。
同様に「DK」というのはダイニングとキッチンだけで
リビングスペースが無いという事になります。
そして2LDKの「2」というのは、「個室が2つ+LDK」という意味です。
だから「2LDK」とリビングが無い「2DK」では、
リビングが有る「2LDK」の方がおよそ部屋ひとつ分も広くなります。
しかし、初めて賃貸を探す人の中には「2DK」と「2LDK」の区別を意識してる感覚は無く、
たぶん気持ちとしては「2」つの部屋があって「DK」や「LDK」はたぶん雰囲気で言っている
だけという人も多いようですが・・・・。
分かり易く判定するとしたら全体の専有面積が約50u以上の広さ、もしくは
その2LDK物件の「LDK」の広さが12帖程度以上あれば
2LDKと言えますし、2LDKとして使えると思います。
本来は「LDK」とするからには、LIVINNG/DINNING/KITCHINが全て収まるスペースを確保してなければ「LDK」とはならないはずですが、チョッと広めのDKだから(8帖など)、「LDK」と記載しちゃうという会社もまだまだあるので、ネットで見る時は注意が必要です。
↓の間取り図は典型的な賃貸物件での「2LDK」の間取りです。
この部屋のLDKのように、6帖の洋室と和室の他に12帖のLDKがあり、
「LDK」にはソファセットが置けてダイニングスペース&キッチンスペース
が全て確保されているのが「LDK」の基本です。
上の間取り図は、北側のキッチンから南側バルコニーまでいっぱいにタテ長に末広がりの12帖の、LDKが確保されて、リビングに大きなソファセットをも配置できるように設計されています。
そしてこのリビングは南側からの陽がさんさんと入る場所となり、リビングルームらしい空間にもなっています。そしてこの「LDK」の他にもう2つの部屋を確保してあるのが「2LDK」となります。
実は、賃貸で言うところの「DK物件」と「LDK物件」では、
建てられた年代が大きく異なります。
そして、年代が新しければ設備の仕様も内装の仕様も大幅に変わります。
だから、家賃も変わってきます。
築年数の古い2DKとは違い「2LDK」という間取りは
賃貸では、わりと築年の新しい物件に多い間取りです。
⇒ 参照>>>2Kから2DKそして2LDKへファミリータイプは日本の家族の歴史そのもの
でもネット上では築年が古い2DKでも「2LDK」と記載して掲載している物件も少なくないのですが、 その理由は、間取りの知識に乏しい消費者には「2LDK」で検索される事が多いからです。
簡単に見分けるにはu数もしくは「LDK」の広さを確認して下さい。
間仕切りが無い広い空間がLDKの魅力であり、
LDKとしてキッチン・ダイニング・リビングが一つの空間にレイアウトすることができます。
さて↓下の間取り図は典型的な「3DK」物件の間取り図ですが、
実は「3DK」で生活レイアウトをすると「2LDK」のようになります。
DK6帖(ダイニングキッチン)に隣接する洋室6帖をリビングとして使用すると、12帖のLDKと同じようなレイアウトとなります。
例:広さ58uの3DK
2LDKは「2DK」や「3DK」のDK物件に比べて、まだまだ数が少なかったので、ずっと前から「3DK」の物件でこのように2LDKレイアウトをする方が大勢います。
図面上では、家具のレイアウトは2LDKと同様にレイアウトができます。
だから「3DK」と「2LDK」の使用感は、ほぼ同じになります。
(※標準的な50u以上の2LDKの場合)
しかし、3DKには部屋ごとに仕切りがあり、”仕切り”には引き戸や下がり壁があるので、LDKのような広い空間にはなり得ません。
あくまでも「間取り」とは、つまるところ”間仕切り”の表記です。
だから、
そもそも間取りとは、「広さ」を表現しているのものではありません。
誤解され易いのは、「1LDK」なら狭いとか数字が小さければ一人暮らしの狭い部屋?
などと誤解をしてしまう人もいるようです。
そこで、1LDKについても少し記述したいと思います。
「1LDK」がシングル向け?と考えるのは大きな間違いです。
↓の図の1LDKマンション(1bed roomとも言う)は、
都心の高級レジデンスの間取りなのですが、u数を見て下さい。
58u以上ありますが、一般的な賃貸マンションなら軽く「3DK」以上の広さですが、
間取りは「1LDK」です。 ちなみに家賃は30万円/月以上のようです。
↓下は更に広い70u超の一般賃貸で言うところの「3LDK」と同等規模のクラスですが、
間取りは「1LDK」です。
キッチンの高さも奥行きも廊下の幅もドアやサッシも大き目であり、
想定する家具(ソファやテーブル)などスケールも少し異なります。
要するに
1LDKはもっとも西洋人的な住まいのカタチなのです。
玄関入ったらいきなりドーンとドでかいリビングに1ベッドルーム付きなど、
海外ドラマ”フレンズ”などでも見かける事があるかと思います。
未だまだ多くの日本人は部屋数が多い方が広いと考えがちです。
だから、分譲マンションも部屋を細かく仕切る方が売れやすいという時代が未だに続いています。
一般賃貸では、まだ少ない「1LDK」ですが、
一般に”狭い”と誤解され易いという事情があったことは確かだと思います。
一般賃貸需要向けでは無い、
こうした1LDK物件は実は古くから(昭和50年くらい)外国人向けに東京都心にありました。
あまり馴染みの無い間取りかもしれませんが、
こういった日本人離れした高級でド広い物件こそが、まさに「1LDK」
という間取りの本来のイメージと思って頂いて間違いありません。
欧米の大柄な人が標準に使うキングサイズベッドを想定するような寝室なので
ベッドルームが15帖も必要だったりします。
もともとは、外国大使館職員や政府要人クラス向け、芸能関係者などの需要から始まった
ものであり、当然にそれなりの高級物件として存在しています。
「1LDK」でも約50u〜約100uだったりします。
大きな規模のモノは「1LDK」なのにトイレも洗面もバスルームも2セットあったりします。
こうした物件は月額家賃が200万円超えの世界だったりするので、
もちろん一般的ではありませんし、
あくまでも 「間取り」は「仕切り」である!という説明の為に引用したモノです。
あくまでも外国人の多い港区や都心に隣接する高級住宅街にしかありません。
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でも最近は日本的な発想の『1LDK』も出て来ています。
日本人向けの1LDKは、単身者からカップル向けに都心を中心に分譲マンションなどに出回ってきましたが、賃貸ではもう少し小さく、シングル向けを想定したモノが出始めているようです。
「「1K」はもう卒業したい!」というOLなどを中心に、1Kの基本発展系としたシングル専用1LDKも造られるようになってきています。
もしかすると、少子高齢化の現在、賃貸としては、もっとも需要のある間取りタイプかもしれません。
例えば↓は当社でリノベーションにて完全シングル向けとして、快適に暮らせるオリジナルプランを考慮して創っている「1LDK35u」です
従来の、賃貸シングルタイプが、時代と共に、1R⇒1Kへと発展してきた中で、より快適な暮らしの為に現在のシングルが一番一人でも心地よい広さがこの程度ではないかと思います。
ちなみに「1DK」とは?
ちなみに、賃貸「1DK」というのは結構築年が古い物件が多いことにお気づきでしょうか?
実は、「1R」誕生から10年経った1990年代に「1K」へとどんどん広くなっていった日本のシングルタイプ物件ですが、「1DK」だけは少し事情が違います。↓次ページへつづく